最後に決めるのは自分。でも、その価値、意味、重みを伝えることは大切。

 元U-18野球代表監督である故・小枝守さんの書かれた下の本を読了しました。  今では「キャリア教育」と呼ばれているものを、小枝先生は40年も前から実践されていたんだな…と感じました。  人に何かを伝え、教えようとするときに、その意味を伝え、価値を伝え、重みを伝え、在るべき方向性を伝える。でも、最後にそれを判断するのはその人自身。人はそれぞれに背景が有り、事情があり、過去がある。それでも尚、人格の形成、人間形成をめざして、正しく進むべき方向に歩み出せるように、ガードレールを作るかのようにその意味と、価値と、重みと方向を伝える。  小枝先生自身は社会科の特に倫理の先生で在られたということですが、「特別な教科 道徳」も今後どう在るべきなのかな…とも思いましたし、外から見える「成長」と同じくらい、外からは見ることのできない内側の「成熟」も大切に先生をしていきたいな…と改めて感じました。野球好きな人向けに留まらない良い本でした。 

続きを読む

ASDのある人にとっての外出自粛要請 -「見通せない」ということの時間的な構造化-

 先日、Yahooニュースを見ていたら以下の記事を見つけました。 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200327-00010010-jisin-soci  タイトルだけでは分かりづらいのですが、本文を読み進めていくと高機能自閉症のある方が、都市封鎖に伴う外出自粛(禁止)の環境の変化に大きなストレスを感じて自死に至ってしまったという記事でした。  日本でも小池東京都都知事が「緊急事態宣言直前だ」というコメントをしているように、今後数週間、ないしは数日で外出を大きく制限されるような事態も現実味を帯びてきています。  「先が読めない場合にはどう説明をしていけば良いのか?」 ・Aという場合もある⇒その時にはこうしよう ・Bという場合もある⇒その時にはこうしよう ・最悪500日間以上この状況が続くことがある⇒その時には500枚の日めくりカレンダーを作ろう …などなど。ASDのある方の中には「見通せない」という状況に激しい恐怖を感じる症状が出る場合が多数有ると言われています。「見通せない」ので、幾つかの場合分け提示になるとは思うのですが、学校が始まったら、学校の中でも丁寧に説明をしていけると良いな…と思います。

続きを読む

リスク・コミュニケーション

首都圏に住んでいるので、この週末の外出自粛要請対象になっています。朝からニュースをずーっと見ているのですが、正しく読み取らなくては…と思います。 少しずつ理解していくのですが、このコロナウィルスにかかると14日の間で大体の人が発症していくということで、「14日後を想像すること」が一つのポイントのようです。首都圏で今週末の外出を自粛すると14日後に効果が現れるということです。 もう一つは14日後の病院がどうなっているのかを想像するのがポイントのようです。コロナウィルスにかかって、運悪く重症化すると(誰が重症化するかなんて分からない)「人工呼吸器に対応した病床」が必要になるのだけれど、その数が非常に限られていて、14日後は満床状態も十分あり得るということのようです。 つまり、この土日でかかって14日後に発症し、運悪く重症化すると、人工呼吸器が無くて、いくら体力自慢の人でも大体8日で死んでしまう ということのようです。 もちろん人工呼吸器の数を増やしているし、それに応じた感染病床を増やしては居るのだけれど、ここからはコロナウィルスへの罹患が早ければ早いほど体制が整わない内の病院への搬送になって、死んでしまうという理解をしていてそう遠くなさそうです。かかるなら、薬も含めた体制が整った後で、安全にかかりましょ。 それに加えて、知的に障害のある人は人工呼吸器を落ち着いて付けていられるか、ジッと寝ていられるか、介護体制をどう維持するかにも課題を多く抱えます。 支援学校の…

続きを読む

避難時カード

避難時のカードを作成しました。必要に応じて、エクスキューズ用にご使用ください。 台風19号が何事も無く通り過ぎますように。

続きを読む

大人のカタルシス(イラッと!の発散)と子どもの自尊心

 自分が気づかないうちにクセになってしまっている方もいると思うのですが、怒ると子どもに聞こえるような声で、子どもを皮肉ったり、小言を言ったりするのがクセになってしまっている人って結構いるように思います(色々と追われていることの多いお母さんに多い印象があります)。 「小言くらい言わせてよ」  と、軽くとらえているかと思いますが、子どもの育てるモノとしてとても重要な「自尊心」からすると、圧倒的にマイナスです。  大人のカタルシスだけのために出している小言で子どもの自尊心は圧倒的に下がります。  そんなことを思い出すリマインダー。小言はママ会、飲み会で出すのが一番。  仕組み的な話をすると、人間、追い詰められる前にはみんなが平和に、対話の中で、穏やかに問題解決したいと思っているのですが、余裕がなくなると、人間は前頭葉の働きがストップしてしまって、 開戦か、完全降伏  かの二択になってしまいます。そんな前頭葉の働きがストップした時用のリマインダーです。

続きを読む

算数・数学、国語の小学校学習指導要領と知的障害特別支援学校の学習指導要領の内容対応表

県内の他の学校の先生がやっていて、早速真似をして作ってみたモノです。 今回の学習指導要領の改定では学びの連続性の一環として、小学校学習指導要領と知的障害特別支援学校の学習指導要の各教科編の内容はシームレス化が図られました。知的障害特別支援学校用の学習指導要領では小・中・高毎に各段階が設定され、段階毎に内容が記されています。それを小学校学習指導要領と照らし合わせたモノが添付画像です。 どういう時に便利かというと、小学校学習指導要領の例えば「算数科」「国語科」を参照していくとポイントを掴めるので、現在担当している児童・生徒がどの段階を経ていて、小学校学習指導要領上はどこで、一般的な指導ポイントは算数科ないしは国語科の小学校学習指導要領を参照して、その上で特性に応じていくという使い方ができるところです。進路指導上の根拠資料にもなり得ますよね。

続きを読む

プリント学習編のサブタイトルを「重なり合う世界で」に変えました

 プリント学習編のサブタイトルを「I am O.K.」から「重なり合う世界で」に変更しました。  前タイトルはこの夏の始めにサイトリニューアルを図る際に変えたもので、「自尊心」をテーマにしたものでした。  引きこもり問題に、あおり運転、いじめ、自殺…などなど、 「もし、日本の教育が骨太の自尊心を育むことができたならば、それは起らなかったのではないか」  と思うことは少なくありません。また、障害のある人は、支援なしでは、成功体験が得られにくく、自尊心が細りがちです。そういった意味からも前タイトルはステキなものだと思っていました。その思いは変わらないのですが、 「自尊心を育むことが大切という理念を達成していく上で、さらに基礎的な理解があるのではないか」  という思いにサイトを「構造化」の観点で整理していく中で至りました。   それは、知的障害特別支援教育は、障害のある人の文化・世界のその全てを、日本の文化・世界に無理矢理重ね合わせるものではなく、 「先天的な脳の機能的な障害を原因とする障害特性自体は無くなるものではない」  という基礎的な理解の下に、障害のある人の文化・世界と日本の文化・世界の双方を尊重しつつも、お互いの「○○すべき!○○であるべき!」思考に抗い、「重なり合う世界」で、共存していくことができるベストパイを探していくということを目指すというものです。  プリントサイトとともに、少しでも「お互いの文化の尊重の上に、障害のある人が…

続きを読む