2015年03月16日

「地域の学校に通えていないなんておかしいじゃないか」という感覚を大切に

 特別支援教育研究3月号は「震災復興と特別支援教育」というテーマでの特集が組まれています。被災県の特別支援学校を中心に防災に関する取り組みや提言が紹介されているのですが、その中でも印象深かったのはP9 宮城教育大学附属特別支援学校の副校長先生の「障害のある子どもたちを地域で育てる環境作りが何よりも必要」という記事や、P14三重県立聾学校教頭先生の「地域連携の取り組み」という記事でした。

 特集記事の中では、有事の際に避難所である地域の体育館などに行ったが、大きな環境変化に不安になり混乱する姿を受け入れてもらうことに難しさがあったという実際の声が複数掲載されています。もちろん、そこにハンドブックを作ったり、SOSカードを作ったり、コミュニケーションボードを作ったり…という取り組みは紹介されているのですが、それも居住地域の住民の方々が特別支援教育を理解し共感する基盤があって初めて機能すると読み取れました(特に非常時下においては)。

 どうしても、居住地域から離れての学習となってしまう特別支援学校。そして、所帯が大きければ大きいほど学校の外に足を伸ばして普段着の交流をするということは難しい特別支援学校。埼玉県では支援籍学習の取り組みもできますが、まだまだ利用している児童生徒は一握りであり、その取り組みのみの中で「地域の子どもの一員」 と思われるような成果が出せるかというと、回数の問題もあり、難しさが残ります。

 本来的には居住地域の小学校の特別支援学級で特別支援学校_小学部と同じだけの理解と配慮がなされ、なるべく低学年段階から自然な共同学習を進めていけるのが、「◯◯さん、もちろん知っているよ!一緒に勉強してたから!」となるためにも、 一番なのだと思います。それはもちろん防災の面からもですが、地域で暮らしていくという面からもです。

 特別支援学校の小学部に勤めながらも、いろいろな面から共生社会を考えるとき、特別支援学校の小学部はいずれは無くなっていかなくてはならないものなのだろうな…と思っています。

 今の状態が普通なのではなくて、住んでいる地域の学校に通えていないことは「異常な状態」で、「地域の学校に通えていないなんておかしいじゃないか」という普通の感覚を大切にしていなかくてはいけないな…と改めて感じました。



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2015年03月11日

ありのままを愛することと、子どもの精神的な自立についてをあれこれと

 この週末は生活単元学習と自立活動の歴史を見合わせてみたり、ICFの書籍を改めて紐解いてみたりしていました。

「教科教育は突き詰めれば突き詰めるほど、高度に分化していくが、生活中心教育は突き詰めれば突き詰めるほど生活の豊かさの追求に迫る」

「自立とは主体的に自己の力を可能な限り発揮し、よりよく生きていこうとすること」

など、大切な理念に改めて触れることができました。

また、改めて子どものありのままを愛することの大切さと、子ども自身が自己決定を繰り返す中で精神的に自立していくことを支えるということ、が私の請け負っていることなのだ…と感じました。

アレもできるといい、コレもできてほしい…。そう思うこと自体は悪くないのですが、それは行きすぎると、

「あなたがなるべきは、『今のあなたではない』、私(支援者)が考える所のもっとすばらしいあなたなのだ」

ということになってしまいます。子どもの今の姿を否定することから始まる価値観の押しつけが「教育」であってはいけないな…と思います。

子どもが自ら目標をもち、それに向かって自己決定をし、その道筋では首尾良くやり遂げる中でたくさんの学びが得られるようにできる状況づくりを行い、精神的に自立していくことを支えていく。そんなことが私が特別支援学校の先生という職業をする中で請け負っていることなのかな…と思います。

子どもの将来の不安を全て先回りしていくことは決して良いことではありません(巷は先々のことは早め早めに!という情報であふれかえっていますが…)。まずは今、目の前の子どもを愛して、その上で、子どもが自己決定すること、自己決定したことを支えていくことが大切だと思いますし、例え、その途中で失敗したとしても、それは子どもの価値とは無関係なことなのだ、と思います。

無数にたゆたう人生の可能性の中からキラリと光る物を、子どもが自ら探し出し、その憧れに向かう一筋の矢となることを支える存在であれると良いな…と思います。

担任をさせてもらっている子どもたちにとっても。我が子にとっても。


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